タクシードライバー業務継続のピンチにつながる免許停止処分

タクシードライバーは無事故無違反が基本の職業です。タクシー会社によっては、ハイヤーの運転手や運行管理者などキャリアップの道も開かれています。

それらを踏まえると、交通違反の累積による免許停止処分は絶対に避けたいところです。ここでは、タクシードライバー業務継続のピンチにつながる免許停止処分について解説していきます。

免許停止処分となる基準

免許停止処分となる基準は、行政処分歴と大きく関係しています。行政処分歴とは、免許停止処分や免許取消処分になった回数が記録されるものです。

違反点数と行政処分歴ごとの免許停止期間や、免許取消処分の基準を、以下の表にまとめています。

点数 行政処分歴
2点 2回:90日の免許停止処分

3回:120日の免許停止処分

4回以上:150日の免許停止処分

3点 2回:120日の免許停止処分

3回:150日の免許停止処分

4回以上:180日の免許停止処分

4点 1回:60日の免許停止処分

2回:150日の免許停止処分

3回以上:免許取消処分

5点 1回:60日の免許停止処分

2回以上:免許取消処分

6点~7点 0回:30日の免許停止処分

1回:90日の免許停止処分

2回以上:免許取消処分

8点 0回:30日の免許停止処分

1回:120日の免許停止処分

2回以上:免許取消処分

9点 0回:60日の免許停止処分

1回:120日の免許停止処分

2回以上:免許取消処分

10点~11点 0回:60日の免許停止処分

1回以上:免許取消処分

12点~14点 0回:90日の免許停止処分

1回以上:免許取消処分

過去に免許停止処分などの行政処分歴がない(0回)のドライバーの場合、6点の違反点数で30日間の免許停止処分が科せられます。

一般道路にて制限速度30km/h超のスピード違反となった際には、6点の違反点数(30日間の免許停止処分)とともに、刑事処分(5万円~の罰金)が加わるのでご注意ください。

行政処分歴のカウントは過去3年以内が基本

行政処分歴のカウントは過去3年以内が基本です。3年を超えた行政処分歴に関してはカウントされることがなくなります。ただし、カウントはされなくても、免許停止処分となった事実が抹消されるわけではありません。

それから、1年間の無事故無違反を記録した場合、行政処分歴のカウントの継続がその時点でストップします。

免許停止処分の開始時期

免許停止処分は、交通違反の取り締まりを受けた後、すぐに開始するわけではありません。以下の3種類の通知書が運転免許証に記載された住所に届いてから、しばらくして免許停止処分期間のスタートとなります。

・違反者講習通知書
・出頭通知書
・意見の聴取通知書

1.違反者講習通知書

一定の条件に当てはまるドライバーが受けることで、免許停止処分から逃れられる講習の通知書です。違反者講習通知書の条件は以下の通り。

・過去3年以内に違反者講習を受講していない
・過去3年以内に行政処分(免許停止処分)に科せられていない
・交通違反の累積点数が6点ジャスト
・駐車違反などの3点以下の累積点数である

2.出頭通知書

出頭通知書は、90日未満(30日、60日)の免許停止処分の方が対象となります。警察署に出頭した日から免許停止期間の開始です。

3.意見の聴取通知書

意見の聴取通知書は、90日以上(90日、120日、150日。180日)の免許停止処分の方に届く書類です。警察署にて違反時の状況などを尋ねられた後、運転免許停止処分書が渡され、その時点から免許停止期間が始まります。

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