タクシードライバーも決して他人事ではない自転車の飲酒運転

タクシードライバーの中には、勤務明けにお酒を飲んでから帰宅する人もいるかもしれません。特に翌日が明番や公休日であれば尚更でしょう。この時に注意したいのは、お酒を飲んだ後に自転車に乗る行為です。飲酒後の自転車の乗車は飲酒運転扱いとなるため、道路交通法違反に該当します。

自転車は道路交通法では「軽車両」として扱われる⇒飲酒運転の対象

道路交通法第65条「酒気帯び運転等の禁止」では、お酒を飲んだ後(酒気を帯びている状態)に車両等を運転することを禁じています。この場合の車両等には、自動車やバイクはもちろんのこと、軽車両も含まれています。

人間が乗っている状態で軽車両として扱われるものを、以下の表にまとめてみました。

自転車 二輪および三輪の自転車

電動アシスト自転車

※補助輪つきの自転車や児童用の三輪車は歩行者として扱われます

荷車 屋台やリヤカー、人力車など
そり 馬車や牛車など
動物 牛や馬など

このことから、自転車は軽車両に該当するため、道路交通法の飲酒運転違反が適用される対象であることがわかります。一方、こちらは、軽車両ではないものです。

遊具 スケートボード、一輪車、ローラースケート、キックボードなど
歩行者 車椅子、歩行補助車、歩行器、ショッピングカートなど

自転車の飲酒運転の罰則について

自転車の飲酒運転の罰則は、「酒酔い運転」による、「5年以下の懲役もしくは、100万円以下の罰金」(刑事処分)です。自動車の運転免許証の点数が差し引かれたりすることはありません。

ただし、自転車の飲酒運転による交通事故を起こして重大な過失を負わせた際には、免許停止処分などの行政処分が科されることも考えられます。

自転車の道路交通法違反(危険運転行為)

飲酒運転(酒酔い運転)を含む、自転車の道路交通法違反(危険運転行為)とその罰則を以下の表にまとめています。

危険運転行為 刑事処分
信号無視 3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
通行禁止違反

※車両通行止めや自転車通行止めなど

3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
歩行者用道路徐行違反 3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
通行区分違反

※車道の右側の逆走、歩道の走行など

3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
路側帯通行時の歩行者通行妨害 2万円以下の罰金もしくは科料
踏切一時停止違反

遮断踏切立ち入り

3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
交差点安全進行義務違反 3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
交差点優先車妨害 5万円以下の罰金
環状交差点の安全進行義務違反 3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金
一時停止違反

※足を地面につけた状態

10万円以下の罰金
歩道通行時の通行方法違反 2万円以下の罰金もしくは科料
ブレーキ不良自転車運転 5万円以下の罰金
酒酔い運転 5年以下の懲役もしくは、100万円以下の罰金
安全運転義務違反

※傘をさした状態やスマートフォンや携帯電話の操作中が当てはまります

3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金

自転車運転者講習

上記の危険運転行為に該当した自転車の運転者は、違反切符(赤キップ)が渡されます。3年以内に2回以上違反切符を受けた場合、自転車運転者講習の受講が義務付けられています。

自転車運転者講習は、3年以内に2回以上の交通事故を起こした方も対象です。仮に交通事故1回、違反切符1回でも講習の対象者となります。

自転車運転者講習の受講料は5,700円。受講をしない場合には、5万円以下の罰金が課されます。

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