タクシードライバーが遵守する「一時停止」の代表的なものとして、「止まれ」の標識があります。見通しの良くない交差点などに設置されている標識です。
赤の背景に白地の「止まれ」の文字が印象的な三角形のデザインのため、少し離れたところからも見つけやすくなっています。ここでは、「止まれ」の標識をはじめとした「一時停止」について解説していきます。
「止まれ」の標識は「規制標識」
「止まれ」の標識が設置されている場所では、停止線の手前にて一時停止することが、道路交通法にて定められています。停止線に触れないあたりで、タクシーなどの車両のバンパーが位置するのが、おおまかな目安と言えるでしょう。「○秒ルール」のように、停止している時間は規定されていません。
本標識/案内標識 | 経路案内(方面や距離など)
地点案内(都道府県や市区町村の表示) 附属施設案内(駐車場やバス乗り場など) |
本標識/警戒標識 | 「信号機あり」「踏切あり」
「ロータリーあり」「落石のおそれあり」 「幅員減少」「すべりやすい」など |
本標識/規制標識 | 「通行止め」「車両進入禁止」
「一時停止」「駐停車禁止」 「最大幅」「徐行」など |
本標識/指示標識 | 「横断歩道」「中央線」「停止線」
「安全地帯」「優先道路」 「並進可」「規制予告」など |
補助標識 | 「通学路」「対向車多し」
「追い越し禁止」「原付を除く」 「ここから50m」「市内全域」など |
「一時停止」(止まれ)の標識は、「本標識」のうち「規制標識」に該当します。停止線が設けられていない場合には、交差点に入る前に停車すれば問題ありません。
踏切では一時停止と安全確認
高架線などが増えたことから、数は少なくなったとはいえ、鉄道の線路を渡る際には踏切を通過する必要があります。踏切の手前では一時停止と安全確認をすることも、道路交通法で定められています。
時々警報機が鳴ってから踏切に侵入する歩行者なども見受けられますが、警報機が鳴ったら踏切内には入らないのが基本ルールです。
それから、踏切の種類には信号機付きのものもあります。信号機のある踏切に関しては、一時停止をせずにそのまま通過することが可能です。
歩道と横断歩道を通過する前にも一時停止
歩道や横断歩道を通過する前にも一時停止することで、歩行者の安全優先につながります。特に横断歩道の場合、「横断歩行者等妨害等違反」にて罰せられることも。
点数 | 反則金 | |
横断歩行者等妨害等違反 | 2点 | 大型車:12,000円
普通車:9,000円 二輪車:7,000円 原付:6,000円 |
横断歩道で歩行者が通過する際には、マナーではなくルールとして、タクシーなどの車両を停車することが求められます。
一時停止違反の反則金と点数について
一時停止に関する違反の反則金や点数を、以下の表にまとめてみました。
点数 | 反則金 | |
指定場所一時不停止等 | 2点 | 大型車:9,000円
普通車:7,000円 二輪車:6,000円 原付:5,000円 |
踏切不停止等 | 2点 | 大型車:12,000円
普通車:9,000円 二輪車:7,000円 原付:6,000円 |
「指定場所一時不停止等」は、一時停止(止まれ)の標識がある場所で、一時停止を怠ったことによる交通違反です。「踏切不停止等」は、踏切の手前の一時停止が確認できなかったことによる違反となっています。