タクシードライバーの交通事故防止に関わる「深視力」とは?

タクシードライバーの交通事故防止に関わる「深視力」とは、距離感や遠近感、奥行きや立体感などを瞬時に把握するスキルです。

人間が両目でモノを見る場合、右目と左目の位置関係が非対称であることから、若干のズレが生じます。その際に生じたズレが、距離感や立体感、奥行きや遠近感となって表れます。

特に運転中は歩行者や対向車などの動いているものはもちろんのこと、壁やガードレールなどの物体の位置をつかむ時に使われる能力です。

三桿法(さんかんほう)~深視力の検査方法

深視力の検査方法として、三桿法(さんかんほう)が採用されています。まずは専用の深視力検査機を、両目で覗きます。画面に映る3本のバーのうち、真ん中のバーだけが動く形です。

バーの動きは、手前から奥。または、奥から手前に向かうパターンです。真ん中の動いているバーが、両サイドの2本のバーと同列に並んだ時点で、スイッチを押してバーを止めます。

この一連の流れを合計3回繰り返して、平均の誤差が2センチメートル以内であれば、深視力検査の合格です。深視力の検査は、普通自動車第二種運転免許の取得や更新の際に、必ず実施されます。

深視力検査を通過するための3つのポイント

深視力検査は、通常の視力検査と異なることから、必ずしも視力の高さと合格率が一致するとは限りません。タクシードライバーの必須資格である二種免許の取得に役立つ、深視力検査を通過するための3つのポイントを紹介します。

1.深視力検査の予行練習をしておく

深視力検査は、メガネの販売を専門とするお店で受けることができます。あらかじめ二種免許試験の前に予行練習をしておくことで、合格率を高めることにつながるでしょう。

深視力検査に対応している眼鏡専門店は、「深視力検査」でネット検索するか、最寄りの眼鏡店に問い合わせてみてください。タクシー会社によっては、深視力検査が可能なところもあるようです。

2.バーの太さに注目する

深視力検査では、真ん中のバーが手前と奥を往復するため、バーの太さに注目することで誤差を減らすことができます。両サイドの2本のバーの太さと同じくらいになったタイミングでストップすると良いでしょう。

あえて2~3往復ほどバーの動きを眺めてみることで、コツがつかみやすくなるかもしれません。前述した予行練習の際に試してみることをおすすめします。

3.深視力検査の前には眼の休息を

眼の疲労は、深視力を普段より大幅に減少させます。本来の深視力を検査時に発揮するためにも、前日は充分な睡眠を取ってください。スマートフォンの画面を眺める時間が長ければ長いほど、眼の回復が遅れます。検査前のSNSやゲームはほどほどにしておきましょう。

深視力が眼鏡やコンタクトレンズで矯正できる3つのケース

深視力は、眼鏡やコンタクトレンズの使用や変更で矯正できるケースがあります。

1.近視

裸眼の視力が低下することで、深視力も低下するケースです。

2.遠視

遠くのものはきちんと見えるのに、近くのものを認識する際に苦労するパターンです。遠視と似ているものに老眼がありますが、近くのものが見えて遠くのものが見えにくくなることも老眼に含まれるのでご注意ください。

3.乱視

両目でモノを見た際、焦点が合わせにくい状態です。遠視や近視との組み合わせの他、怪我や炎症が原因となることもあります。

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