タクシーなどの自動運転のレベルは0から5まで6種類②

タクシーなどの自動運転の研究開発は、日進月歩のごとく進行しています。2018年12月5日から「ウェイモワン」と呼ばれるタクシー自動運転サービスが、アメリカにて始まっているほどです。

日本でも日産自動車やトヨタなどの自動車メーカーが自動運転レベル2のシステムを開発済みであることから、2020年代には自動運転のタクシーが日常的に走行するのではないかと言われています。

ここでは、「タクシーなどの自動運転のレベルは0から5まで6種類①」のつづきとして、自動運転レベル3から5までを解説していきます。

自動運転レベル3から5とは?

自動運転レベル0から2までは、ドライバーが主導または監視することが前提でしたが、3から5の段階に入りますと、システムが主導し、ドライバーの必要がない完全な自動運転へと向かっていくのが特徴です。

自動運転レベル3

自動運転レベル3になりますと、ドライバーがハンドルやアクセルやブレーキなどの操作をする必要がなくなります。ただし緊急の状況に限り、ドライバーが運転することをシステムより指示されることから、ある程度の運転技術を保持しているドライバーが乗車することが条件となっています。

日本では株式会社ZMPと日の丸交通株式会社の共同で、東京都千代田区より港区にまたがるエリアにて、自動運転レベル3のタクシー車両の実証実験が行われています。自動運転タクシー車両の予約や配車、乗車料金の支払いにおけるやり取りなどが実験内容です。

日本工営株式会社「自動運転技術を活用したビジネスモデルの構築に関するプロジェクト」
http://autonomouscar-tokyo.jp/2018kettei.html

自動運転レベル4

自動運転レベル3では緊急時にドライバーが運転操作をすることが求められていましたが、自動運転レベル4になりますと、限定されたエリアにおいて、システムがすべての運転操作を担うことになります。

つまり、ドライバーはほとんどの場合、アクセルやブレーキを踏み込んだり、ハンドルを回すことなく、シートに座っているだけで目的地に到着するということです。

ただし、限定されたエリアから外れた場合には、ドライバーが運転することが想定されていることから、完全にブレーキやアクセルペダルが搭載されなくなることはないのがレベル4です。

2018年6月15日に公開された「官民ITS構想・ロードマップ2018」の27ページ「図11」によりますと、高速道路での自家用車や物流トラックの自動運転レベル4の実現を、2025年を目標として進められているようです。

バスやタクシーなどの移動サービスについては、自家用車よりも早い2020年を目標に、「限定地域での無人自動運転移動サービス」(自動運転レベル4)を実現化するための動きが進行中です。

2025年には限定エリアをより一層拡大させ、高齢者などが気軽に移動しやすい社会に向かう予定とされています。

「官民ITS構想・ロードマップ2018」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20180615/siryou9.pdf

自動運転レベル5

自動運転レベル5は、運転操作そのものをドライバーが一切行う必要がない状態です。レベル4までは限定エリア外の運転操作が想定されていました。

ところがレベル5は、アクセルやブレーキのペダル類はおろか、ハンドルまでも不要となることから、車内のデザインそのものにも変化が生じるのではないかと言われています。

ただし、自動運転レベル5を実現するためには、道路交通法などの法律の改正や、運転免許制度の見直しなどが求められます。他にも自動運転を踏まえた道路などの整備も必要でしょう。そのため、日本をはじめ、諸外国でも国家レベルでの取り組みが実施されています。

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