タクシー業界にも存在する業界用語その②

「タクシー業界にも存在する業界用語①」の続きです。タクシー業界に限らず、業界用語は一般の方が使うのはあまり好ましくありません。「これはこういう意味なんだな」と知識のひとつとして仕入れつつも、実際には使用しないというスタンスの方が、好印象につながるでしょう。「タクシー業界にも存在する業界用語その②」では、より隠語的な言葉も取り上げていきます。

タクシー業界で使用される業界用語8選

1.流し

「流し」は、タクシードライバーの営業スタイルのひとつです。ギターを抱えて居酒屋やスナックなどを回って歌うのではなく、路上を走行しながら、お客さんに呼び止めてもらうことを目的として行います。

2.付け待ち

「付け待ち」は、駅や病院などの近くに停車して、タクシーの乗客を待つ営業スタイルです。駅の付け待ちは「駅付け」と呼ばれることもあります。

3.川を超える

「川を超える」は、東京近郊で使われる業界用語です。東京と埼玉の県境には荒川、東京都神奈川の県境として多摩川が流れています。東京と千葉も江戸川が県境となっています。

そのことから、「県境を超えた移動」という意味合いで使用される言葉です。移動距離が長くなることから、必然的に売上も高くなるため、タクシードライバーからの歓迎の意を込めた業界用語とも言えるでしょう。

4.足切り

タクシー会社の中には、ドライバーに対して一定金額以上の売上ノルマを課しているところもあると言われています。売上ノルマを達成したドライバーには歩合給が支払われますが、数字が届かなかったドライバーには歩合給が支給されません。この売上ノルマが未達成の状況が「足切り」と呼ばれます。

5.運行管理者

運行管理者資格者証を所持することで就くことができる管理職です。運行管理者資格者証は、国家資格の運行管理者試験を受験して合格することで取得することができます。タクシードライバーのシフト(勤務日/公休日)や休憩時間、健康や睡眠時間などの管理が主な業務です。タクシードライバーのステップアップのひとつとも言われています。

6.納金

納金とは、タクシードライバーが帰庫(会社に戻ること)した際に実施する業務です。売上金を専用の計上機に入れるだけで完了します。機械化される前は、タクシーチケットや高速道路料金、現金とクレジットカードの利用分などを手作業で分類していたようです。その分計算ミスも発生しやすく、後から再計算せざるを得ないことも。

7.JRマーク

JR東日本やJR西日本などのJRの駅構内に設けられたタクシー乗り場にて、「付け待ち」をする際に必須の表示です。JRマークのないタクシー車両は、駅構内のタクシー乗り場に乗り入れることができません。

8.入構規制(入路規制)

お客さんの乗車が多く見込める場所への「付け待ち」などを抑止する制度です。例えば羽田空港の場合、終日でナンバープレートの末尾が奇数番号と偶数番号でその都度分けられています。

それから銀座・花椿通り(中央通り~昭和通り)では、平日の22時から1時の間は、付け待ちや空車タクシーの進入を禁止しています。

参考資料
公益財団法人・東京タクシーセンター「タクシー乗り場等適正運営推進制度規制地区」
https://www.tokyo-tc.or.jp/driver/regulation-area.html

公益財団法人・東京タクシーセンター「タクシー乗り場等適正運営推進制度」
https://www.tokyo-tc.or.jp/business/docs/tekiseika-poster29_1.pdf

公益財団法人・東京タクシーセンター「自主規制一覧表」
https://www.tokyo-tc.or.jp/driver/self-restraint-area.html

 

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