タクシー業界で女性ドライバーが求められている理由

タクシー会社の中には、「女性ドライバー応援企業」として認定されているところも増えています。2018年12月の時点で、日本全国で670社が国土交通省の認定事業者となっています。国土交通省が2013年度から2020年度にかけて、女性ドライバーの数を6700人から14000人にすることを目標とした取り組みをしているためです。

国土交通省「女性ドライバー応援企業」認定制度の創設
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk3_000081.html

国土交通省「女性ドライバー応援企業認定制度認定事業者一覧」
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk3_000082.html

女性タクシードライバーは全体の2.7%を占めている

全国ハイヤー・タクシー連合会が2017年3月に発表した資料から、日本全国の女性タクシードライバーは「7292名」です。2015年3月発表の時点では「6878名」だったことを踏まえますと、「414名」がこの2年間で増加したことがわかります。

タクシードライバーの男女の比率も、2015年の2.5%から2.7%まで上昇。女性タクシードライバーが最も多いのは東京の1153名、2位が神奈川の556名、3位が北海道の543名です。

全国ハイヤー・タクシー連合会/女性乗務員採用状況調査結果
「女性乗務員7,292人 6.0%増」
http://www.taxi-japan.or.jp/pdf/toukei_chousa/jyoseijyoumuin29.pdf

女性ドライバー応援企業の特徴

女性ドライバー応援企業の特徴として、以下のような点があげられます。

1.女性専用設備

女性ドライバー応援企業に認定を受けたタクシー会社は、男女共用ではなく、女性専用設備が完備されています。ロッカールームや仮眠室、更衣室やシャワー室や休憩室などが女性専用設備として開かれています。

2.産休・育休制度

女性ドライバー応援企業は、タクシードライバーの産休や育児休暇が取得しやすい環境です。育児休暇後の復帰もできるようになっています。状況によっては、ドライバーではなく、事務職に一時的に配置転換が可能なタクシー会社もあるほどです。

3.車内設備の充実

タクシー車両はお客さんとの密室になりやすい空間です。そのため、トラブル回避のため、ドライブレコーダーや車内外の防犯カメラなどを完備することで、万が一のリスクを最小限にする試みをしています。

4.勤務体系が選択できる

一般的なタクシードライバーの勤務体系は、隔日勤務と呼ばれる1日19時間以上の乗務の後明番(休日)を設けるパターンです。女性タクシードライバーの場合、子育てをしているケースも少なくありません。そのため、1日8時間ほどの日勤や夜勤を選択できるようになっているのも女性ドライバー応援企業の特徴のひとつです。タクシー会社によっては、シフト変更にも対応しているところもあります。

5.接客重視のサービスも

女性ドライバー応援企業のタクシー会社の中には、女性ならではの細やかな気遣いを生かした接客重視のサービスも提供しているところもあります。例えば、依頼されたお子様の学校や学習塾などの送迎を担当する「キッズタクシー」です。特に子育ての経験を持つ女性タクシードライバーが歓迎されています。

他にも、身体の不自由な方を対象とした「介護タクシー」や「福祉タクシー」といった、女性タクシードライバーに門戸が開かれているサービスがあります。中には企業や要人専属のハイヤードライバーにステップアップする女性ドライバーもいるほどです。

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