タクシードライバーの年収は、東京と地方では平均で100万円以上の差があります。東京に次に平均年収の高いところは千葉県です。そのため、より多く稼ぎたいと考えているのであれば、東京で仕事をすることをおすすめします。
東京と地方、それぞれのタクシードライバーの平均年収
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会から発表された「平成28年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」によりますと、東京のタクシードライバーの平均月給は347,500円、平均年収は4,428,200円という結果が出ています。
東京の次に多いのが千葉県で、平均月給309,100円、平均年収3,877,400円です。その次が大阪の平均月給299,000円、平均年収3,681,300円、神奈川の平均月給287,300円、平均年収3,598,200円と続きます。
一方で、最も少ないのは山口県です。山口県のタクシードライバーの平均月収は175,500円、平均年収は2,235,700円となっています。最高値の東京と比較すると、月給で172,000円、年収で2,192,500円と、およそ2倍の差となっていることがわかります。
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会
「平成28年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」
第1表 タクシ-運転者(男)の賃金・労働時間(平成28年)
http://www.taxi-japan.or.jp/pdf/toukei_chousa/tingin28.pdf
東京のタクシードライバーが高収入になる2つの理由
東京のタクシードライバーが地方と比べて高収入になるのは、2つの理由が考えられます。
1.東京の方が地方よりも歩合が高い
タクシードライバーの給与は、基本給に売上に対する歩合給が加えられて計算されます。地方のタクシードライバーの歩合率は、40%から50%と言われています。
一方、東京のタクシー会社の歩合率は60%を超えるところも珍しくありません。歩合率で10%から20%の差が生じてしまえば、その分月給に差が開くのも当然と言えるでしょう。
仮に月間の売上を50万円と仮定します。歩合率40%なら20万円、50%なら25万円、60%であれば30万円の歩合給となります。
2.東京の方が地方と比べてタクシーに乗る人が多い
地方でタクシーのお得意様になりやすいのは、高齢者です。住んでいる地域によっては、駅から離れていたり、バスがあまり通っていないなど、自家用車が生活必需品になるところも少なくありません。
高齢者の場合、家族から運転免許を返すように勧められることもあり、家族の都合によっては、タクシーを利用するケースが多くなります。行き先は病院や駅、ショッピングモールなどが考えられます。
これが東京になりますと、タクシーに乗車する人が大幅に増えます。朝や夕方の通勤時はもちろん、日中も観光客などがタクシーを利用します。特に電車が動いていない深夜や早朝はタクシーの独壇場と言っても過言ではありません。しかも深夜は割増料金となるため、より一層ビジネスチャンスが広がっているとも言えます。
東京のタクシー会社は遠方からの入社も歓迎しています
東京のタクシー会社のほとんどは、遠方から入社する方のために、会社の近くに社員寮を完備しています。社員寮の多くは個室で冷暖房完備の他、必要最低限の家電や家具も用意しています。
大半の社員寮は周辺相場よりも賃料が安く設定されています。そのため、まとまったお金を残すことも充分に可能です。前述したように、東京のタクシードライバーの平均年収は4,428,200円ですが、人によっては500万円から600万円、700万円から800万円と稼いでいることも珍しくありません。