タクシー業界にも、いわゆる「大手」と呼ばれるタクシー会社があります。
東京都であれば、「大和自動車交通株式会社」「日本交通株式会社」「帝都自動車交通株式会社」「国際自動車株式会社」がタクシー大手4社に数えられます。
未経験からタクシードライバーを目指している方の中には、大手というネームバリューや経営の安定性を重視されている方も多いのではないでしょうか?
今回は、大手タクシー会社に就職・転職するメリットや注意点を解説します。
大手タクシー会社に就職・転職するメリット
大手タクシー会社に就職・転職することで、以下のようなメリットがあります。
入社1年目でも高収入に期待できる
大手タクシー会社は、中小にはない堅実な資本力・経営力があり、入社1年目の新人ドライバーでも、中小企業のサラリーマンの平均年収を上回ることが可能です。
たとえば、タクシー最大手の日本交通では、入社1年目のドライバーの平均年収が458万円、しかも、入社3ヶ月は月収30万円保証が保証されています。
入社1年目から高収入に期待できるのは、ひとえに専用タクシー乗り場、タクシーチケットの充実ぶり、未経験から一人前のドライバーへと成長できる安心の研修制度があるからにほかなりません。
大手ならではの知名度や稼ぎやすい仕組みがある
大手タクシー会社は、専用のタクシー乗り場やタクシーチケットなど、稼ぎやすい仕組みが整っており、未経験・入社1年目からでも月収50万超えが可能です。
専用タクシー乗り場は、指定のタクシー会社のみ付け待ちできるスポットで、たとえば日本交通は都内に30ヶ所を設置しています。
つまり、流し営業を基本としつつ、付け待ちで休憩を取りながら確実にお客様をお乗せすることができるということです。
タクシーチケットは、タクシーの乗車料金を精算できるチケットのことで、これも大手タクシー会社が全国有数の企業と契約をしているため、長距離のお客様を効率的に獲得できる仕組みとなっています。
さらに、タクシーを利用する方なら誰もが知っている大手ならではの知名度があるため、リピーターや固定客もつきやすくなっており、これらの要素が高い売上へと反映されています。
大手タクシー会社に就職・転職する際の注意点
大手タクシー会社に就職および転職する際は、以下の点にも注意しましょう。
厳しい管理体制で窮屈さを感じることも
大手タクシー会社は高いブランドイメージを維持するため、現場のタクシードライバーに高度な接客スキルやマナーを求めます。
したがって、教育体制や管理体制は非常に厳しく、売上のノルマもあります。
タクシードライバーを目指す方の中には、これら大手タクシー会社の指針が肌に合わず、窮屈に感じる方もいるでしょう。
中小タクシー会社よりも歩合率がやや低い
タクシードライバーの給与体系は、基本給+歩合給が一般的で、歩合給はタクシードライバーが上げた売上×歩合率で算出されます。
東京都内のタクシー大手4社の場合、歩合率は59%~62%とされており、準大手や中小タクシー会社では、最低でも60%です。
歩合率はタクシー会社の規模が小さくなるほど上がる傾向にあり、わずか1~2%の違いでも、年収で考えると大きな差が生じます。
まとめ
大手タクシー会社に就職・転職する際に確認しておきたい、メリット・デメリットを解説しました。
専用乗り場やタクシーチケットなど、大手タクシー会社には、ドライバーにとって稼ぎやすい環境が整っており、未経験でも入社1年目で高収入も可能です。
ただし、タクシー会社を選ぶ際は大手だけに固執せず、中小企業も比較検討しながら、「自分に合っているかどうか」も重視した就職・転職活動を行いましょう。