無線配車とは、電話予約により配車を依頼されたお客様の元へ、ドライバーがお迎えに向かって営業することです。
タクシー会社はお客様からの配車依頼を一括して受け、共有する「無線グループ」に所属しており、お客様から依頼が合った際は、そこからもっとも近いグループ加盟のタクシーに連絡が入る仕組みとなっています。
今回は、タクシーの無線配車で効率的に稼ぐ方法について解説します。
タクシー会社への就職・転職の際に注目したい「無線グループ」
全国にはさまざまなタクシーの無線グループがあります。
たとえば、東京都では「km国際自動車グループ」「大和自動車交通グループ」「東京無線グループ」「チェッカー無線グループ」などが有名です。
各無線グループでは、乗務員の募集条件やタクシーの取り組み・考え方、教育・研修制度などが異なり、加盟会社によっては無線配車が営業の大半を占めるケースもあるため、入社前に確認しておくことをおすすめします。
また、近年ではスマートフォンの専用アプリでタクシーの配車が依頼できる「配車アプリ」がタクシー各社で導入されています。
配車アプリは配車の手続きが簡単にできることや、タクシーが迎えに来るまでにかかる迎車料がかからないアプリもあり、スマホユーザーを中心に年々利用者が増えています。
タクシードライバーにとっての無線配車のメリット
タクシードライバーにとって、無線配車は以下のようなメリットが得られます。
無線配車のお客様は長距離利用(ロング)が多い傾向にある
無線配車は1回の乗車あたりの平均売上が高い傾向にあります。
終電後や深夜帯で付け待ちに行列ができていたり、流しのタクシーが捕まらなかったりする場合に、長距離利用のお客様が無線配車を依頼されるケースが多いからです。
長距離利用が多いということは、お客様をお乗せした回数が少なくても、大きな売上をあげられるということですので、お客様を探して流しや付け待ちに無駄な時間を費やすことなく、効率的に稼ぐことができます。
無線配車実績が多いタクシー会社は売上が安定しやすい
無線配車が多くなれば、流しや付け待ちでお客様を探し回る時間に費やされることがないため、売上が安定しやすいというメリットがあります。
業界最大手の日本交通は、月間平均60万回以上の無線配車実績があり、これは他無線グループと比較して3倍以上の実績です。
先ほど説明したように、無線配車は1乗車あたりの平均売上が高いため、売上が高い水準で安定します。
無線配車で稼ぐ方法
無線配車で大きく稼ぐためのコツとしては、以下の2つが挙げられます。
- 配車依頼が入りやすいエリア・時間帯を把握すること
- リピーターや固定客を作ること
配車依頼が入りやすいエリア・時間帯を把握する
無線配車の仕組みは、「配車依頼をされたお客様に一番近い車両が選ばれる」でした。
また、配車依頼は日中よりも、終電後や深夜帯の交通手段が限られる時間帯に多くなるという傾向にあります。
これらのことから、配車依頼が入りやすいエリアの近くで流しや付け待ちをしつつ、依頼があればすぐに迎えるようにしておくことが、無線配車で稼ぐための条件です。
リピーターや固定客を作る
無線配車をうまく稼ぎに直結させているドライバーは、固定客やリピーターが多いという特徴があります。
実は、無線配車は初めて利用されるお客様よりも、繰り返し利用される「無線配車に慣れたお客様」が多い傾向にあり、質の高い接客や快適なタクシーの時間を提供したドライバーは、無線配車の固定客やリピーターの方が付きやすいのです。
まとめ
タクシードライバーは「流し」という攻めの営業、「付け待ち」「無線配車」という待ちの営業をうまく使い分けることで、限られた営業時間の中で、効率的かつ確実に売上を伸ばすことができます。
タクシー会社への就職・転職をお考えの方は、タクシー会社がどの営業スタイルをメインに据えているのか、自分はどの営業スタイルを磨けば大きく売上をアップできるか、じっくり考えてみましょう。