埼玉県は、人口734万人で、都道府県別では、東京都、神奈川県、大阪府、愛知県に次ぐ全国第5位に位置しています。
県内でもっとも人口の多い「さいたま市」は、131.6万人を擁する政令指定都市です。
また、昼間の人口流出が全国1位で、関東のベッドタウンとしての性質もあります。
では、埼玉県でタクシードライバーに就職・転職すれば、どの程度稼ぐことができるのでしょうか?
埼玉県のタクシー事情
埼玉県のタクシー会社への転職を考えるにあたり、まずは現在の埼玉県のタクシー事情を見ていきましょう。
埼玉県のタクシー事業者数
近年の調査によると、埼玉県のタクシー事業者数は188社、法人・個人タクシー、ハイヤー、福祉輸送限定車両も含めた車両数は約6,000台にのぼります。
2016年に埼玉県が実施した県内のタクシー事業者へのアンケート調査では、「乗務員不足・高齢化」が問題視されており、県内のタクシー事業各社が求人に力を入れています。
県内のタクシー利用者数は、2011年にのべ5,000万人だったものが、2016年には4,400万人と年々減少しています。
「公共交通に対するニーズ」の調査では、タクシーを利用しない理由に「料金が高い」の割合が高くなっており、県内のバス利用が年々増加傾向にあります。
このような事態を踏まえ、県は地域内の交通システムのさらなる改善のために、既存タクシーの利用を呼びかけています。
埼玉県のタクシードライバーの平均年収
厚労省が2018年に公表した都道府県別タクシー運転者の平均年収によると、埼玉県の平均年収は約337万円でした。
全国平均は348万円ですので、埼玉県の平均年収は全国平均よりやや低めとなっています。
また、同年の埼玉県のタクシードライバーの平均年齢は57.2歳でした。
次章からは、埼玉県のタクシー会社に転職する魅了、さらには、平均年収よりも稼ぐためのポイントを解説します。
埼玉県のタクシーで平均年収以上を稼ぎ出すためのポイント
関東のベッドタウンの1つとしても知られる埼玉県は、東京都や千葉県方面へ仕事やショッピングなどに向かう人の数が多く、その行き帰りでタクシー利用者をピックアップできるチャンスがあります。
埼玉県のタクシーで、平均年収以上を稼ぎ出すためのポイントについてまとめました。
重要営業拠点の「さいたま新都心」
大宮駅やさいたま新都心駅などの主要駅、さいたまスーパーアリーナやコクーンシティなどの人気スポットを要する「さいたま新都心」では、埼玉県内のタクシー会社の重要営業拠点とされています。
大宮駅では1日平均乗降人員を誇る約70万人が利用しており、埼玉県の駅では第1位の利用者数です。さいたまスーパーアリーナでは定期的にビッグイベントが開催されているため、短期間で大きなタクシー需要が見込まれます。
重要営業拠点に指定されているということは、それだけ他社との競争も激しくなりますが、時間帯や曜日、開催イベント等による人の流れの違いを見極め、効率的な流し・付け待ち営業を行えば、着実に売上を伸ばすことができます。
さらに、大宮区は埼玉県随一のビジネスエリアであり繁華街でもあります。
ビジネスパーソンやエグゼクティブのビジネス利用が見込まれ、週末になると観光やショッピングでのタクシー利用が見込まれます。
オフィスから駅に向かう人、繁華街に向かう人、駅から自宅に帰る人、その人の流れを掴むことで、さらなる売上アップにつながるでしょう。
県内の東西の移動はタクシー利用が見込まれる
埼玉県は、南北に走る路線は東武伊勢崎線、埼京線、京浜東北線など、選択肢も豊富にあるものの、実は東西に移動できる路線が少なく、「都内に出るより県内の移動が難しい」は、「埼玉県あるある」として語られるくらいです。
さらに、東西を走る武蔵野線は強風や大雨で止まりやすい路線なので、タクシーの需要が高まります。
このような県内の交通事情から、電車の遅延情報は常に把握しておき、タクシー利用が見込まれる場所で営業をすることが、売上アップのポイントとなります。
また、都内と比べて終電・終バスが早めとなっているため、深夜帯にも大きく稼ぐチャンスがあります。
まとめ
埼玉県のタクシードライバーの平均年収だけで見ると、東京には及びませんが、営業エリアや効率的に稼ぐポイントを押さえれば、平均年収を大きく超えるチャンスがあります。
また、都心から近く、大企業の本社や人気の商業施設、スポーツ施設も多いことから、タクシードライバーとして十分な需要が見込まれます。
埼玉県内でタクシー会社を選ぶなら、高いタクシー需要が見込まれる営業エリアで、なおかつ、しっかりとしたサポートがあり、頑張り次第で収入が増える見込みのある会社を選びましょう。