タクシー会社の他の業種との違いのひとつとして、未経験者の募集を積極的に行っている点があります。健康な21歳以上で、普通自動車第一種運転免許を取得してから3年以上の方には、門戸が開かれていると言えるでしょう。ここでは、タイプごとのタクシー業界未経験者が、タクシー会社を選ぶためのチェックポイント①について解説していきます。
タクシードライバーになるなら収入第一!の方のための4つのポイント
タクシードライバーになるならやはり収入第一!という方の場合、以下の4つのポイントがチェック項目となります。
1.高い歩合率であること
タクシードライバーが高収入となる理由には、歩合給の存在があります。月間の売上に対して、タクシー会社ごとに設定された「歩合率」にて算出した金額が歩合給です。タクシー会社の給与体系は次の3パターンのいずれかに当てはまります
・完全歩合給
・基本給+歩合給
・基本給+歩合給+各種手当(皆勤手当、住宅手当など)
東京のタクシー会社の場合、歩合率60%~63%が多いようです。中には条件付きではありますが、歩合率64%~65%という会社も存在します。歩合率が高い=高収入の確率が高まるということです。
2.大手4社などのグループ会社であること
東京のタクシー業界には、大手4社と呼ばれる会社が存在します。
・大和自動車交通
・日本交通
・帝都自動車交通
・国際自動車(km)
その他にも「チェッカーキャブ無線協同組合」や「東京無線協同組合」など、複数の会社が所属しているグループがあります。
こうしたグループ会社の特徴として、主要駅やホテルなどの施設に「専用乗り場」が設置されていることや、企業を対象としたタクシーチケットなど、売上を上げやすい環境が整っている点があげられます。
3.東京特別区(武三交通圏)などの営業エリアであること
タクシー会社の所在地ごとに営業エリアが定められています。タクシードライバーは基本的に、定められた営業エリア内で乗務することが義務付けられています。もし違反した場合には、一定期間の乗務停止などの処罰が課せられます。
中でも最も売上が期待できるのは、東京23区と武蔵野市と三鷹市で構成される「東京特別区(武三交通圏)」です。この東京特別区(武三交通圏)でタクシードライバーとして働くことで、高収入につながりやすくなっています。
その分、地理試験の合格=乗務員証の取得という、他のエリアと比べてドライバーになるためのハードルが若干高めに設定されています。地理試験は東京特別区(武三交通圏)の他、神奈川県横浜地域と大阪府特定地域で実施されています。
④「足切りなし」「決済手数料の負担なし」であること
タクシー業界の業界用語のひとつに「足切り」というものがあります。タクシー会社ごとに、月間で決められた売上ノルマを達成できなかった際に使われる言葉です。
「足切り」となったドライバーには、達成したドライバー比べて低い歩合率を設定。その結果として、給与が低く抑えられてしまうことにつながります。特に安定した給与を得たい方の場合、「足切りなし」と求人情報に記載されていることは重要なポイントとなるでしょう。
もうひとつの「決済手数料の負担なし」は、クレジットカードや電子マネーの決済手数料を会社が負担するということです。タクシー会社の中には、決済手数料をドライバーの売上から差し引くケースもあると言われています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を踏まえた、訪日観光客の増加に伴うキャッシュレス化が、国の意向で進行中です。クレジットカードや電子マネーの他、スマホ決済アプリへの対応も実現化されています。
「決済手数料の負担なし」であることが、今後はより一層、重要視されることが予想されるでしょう。